一般的な型のお墓です。各部の名称を紹介しておきましょう。
お墓のつくりの中で、一番大切な部分は、カロートです。カロートとは、死者を葬る棺の意味で、現在では、納骨堂のことを指し、お墓と一体になっています。
地上式、半地下式、地下式の三つがありますが、普通のお墓では、地下式のものが最も多いでしょう。墓石の下に位置し、この中に遺骨が納められています。コンクリート製のものの場合水ぬき穴などを設け、防水に備えることが必要です。
お墓は、何代にもわたって伝えられてゆくものですから、固く風化しにくい石材を選ぶことが大切です。主な石材としては、花崗岩・安山岩・斑レイ岩・セン緑岩等が用いられています。
なかでも、最も多く使用されているのは、”みかげ石”といわれる花崗岩でしょう。ひとくちにみかげ石といっても、粒の大きさや白・灰・桃・赤・黒などの色によって風合いもさまざまです。名前の由来となった兵庫県御影町をはじめ、福島県、茨城県、山梨県、愛知県、香川県、山口県など、国内各地から墓石用の石材を算出しています。
ところが近年になって、国内の算出量だけでは需要をまかないきれなくなってきました。そこで注目されるようになったのが、安価で良質な外国石材です。インド、アフリカ、スエーデンなどから輸入され、現在、市場に多く出回っています。